女を美しくする瞬間
劇場の楽屋で、いわゆる"舞台化粧"を落としている女性を見た。
それがなんだか妙に美しく見えた。
ふつう私たち女は、化粧をする時、いちばんいい表情をすると言われる。
それは、事実だ。
口紅を塗る瞬間の目の輝きは、子供から大人までみんな一緒。
でも、"化粧"はそれを落とす時にも、たぶん何らかのパワーを発するのです。
きわめて強い舞台化粧。
その人は"ポンズ"みたいな大きな容器からゴルフボールほどの大きさのクリームを取り出し、けっこう乱暴に塗りたくる。
白いクリームに肌色だの赤だの黒だのと、いろんな色が混ざりあう。
もちろんそれ自体はちっともキレイなものではないけれど、素顔にもどろうとしている姿は、なんだかとても美しかった。
舞台を終えた安堵感もあるのだろうし、分厚い化粧を脱ぐ解放感もあるのでしょう。
でも私がそこに見たものは"化粧顔"から"素顔"にもどる時にだけ生まれる"ものすごいパワー"だった。
そして、たぶんそれはすべての人の"化粧落とし"に起こりうることなのです。
きっとほくろ 除去した後にもそんな雰囲気が出るのかもしれません。